院内研修〜PRF〜

火曜日の昼休憩は月例院内勉強会でした。今回は多恵副院長担当でペインクリニックで近日導入予定の神経根高周波パルス療法(PRF:Pulsed Radiofrequency)について解説してくれました。PRFは高周波電流を断続的(パルス状)に流すことで神経組織に可逆的な生理学的変化を与え、痛みを緩和する治療とのことです。神経を変性させたり運動障害をきたすリスクが低く、効果はブロックよりずっと長く数ヶ月えられるとのこと。
ペインクリニックでは内服、漢方、神経ブロック、温熱療法等を駆使、組み合わせて各種いたみに対する治療を行っています。
その後は例によってホウ・レン・ソウでした。お疲れ様でした。
院内研修〜セタネオ〜

昼休憩は参天製薬の担当さんがおいでになり、同社の新しい緑内障治療薬「セタネオ」について解説してくださいました。
緑内障の第一選択として使われることが多いラタノプロスト等FP受容体作動薬と同様の機序ももちながら、EP 3受容体にも作用するとのことで眼房水流出の副経路(ぶどう膜強膜流出路)のみならず、主経路(繊維柱帯シュレム管)にも作用するそうです。
近年興和さんのグラナテック発売以降、この主経路の維持の大切さがしばしば取り沙汰されています。
一剤で両方の効果が得られる期待の薬剤ですが、全くの新薬ですので発売後1年間は一度に1本しか処方してはならない、という例の謎ルールが適用されてしまうようです。患者さんに頻繁な受診をお願いすることになってしまうため、しばらくは使いにくいですね。
解説ありがとうございました。>参天さん

臨床眼科学会へ

夜明けのドライブは気持ちいいです。
朝一番の近視進行抑制のモーニングセミナーに滑り込みました。サンドイッチほおばりなから近視の疫学のお話、最新の治療のお話など伺いました。現在当院でもオルソK、低濃度アトロピン点眼、EDOFコンタクトを用いて近視進行抑制治療を行っておりますが、先日認可され近日発売予定のクーバービジョンMisightや近視進行抑制眼鏡(DIMS、DOT、HALT)など新しいことがどんどん出てきます。会場もかなりの入りで関心の高さが伺えました。参天製薬のリジュセアも認可&発売され患者さんから近視抑制の問い合わせを受けることも増えてきました。しっかり勉強して取り入れていかねばなりません。

機器展示場にもミャクミャク様。結局万博は行き損ねました・・。
流石に寝不足もたたり夜ホテル到着後はバタンキューでした。よく使うAPAホテル。安定の狭さですがなんだか落ち着きます。

帰りは幌おろして帰ってきました。いい季節です。
院内研修〜アイベータ&ノズルック

昼休憩は千寿製薬の担当さんがおいでになり、同社の緑内障配合点眼剤「アイベータ」の改良について2点解説してくださいました。
1点目は防腐剤について。角膜上皮障害の原因となる塩化ベンザルコニウム(BAC)フリーとしたこと。緑内障患者さんは複数の点眼を使用せざるを得ないことも多く、角膜への影響が減らせることはありがたいです。
そして2点目は点眼ノズルの改良。ノズルに濃い色のリング状の鍔をつけて視認性を上げています。「ノズルック」・・オヤジのツボにささるネーミングセンスです。
点眼というのは正しくさすのは実は結構難しく、高確率に失敗しているというデータもあります。肝心の眼内に入らず目の周りにかかって多毛や色素沈着等副作用ばかり目立ったり、点眼の先が触れて不潔になってしまったり・・・。
「点眼効果がイマイチ?」なんて時には、そもそもうまく入っていない可能性も考えなくてはなりません。点眼が目に入らなければ薬効も何もありませんので、いかに成功するかが非常に大切です。患者さんにも「点眼は座ってやらず、寝そべってゲンコツ重ねてさしてね」(仰臥位げんこつ法)という指導をします。それでも視野欠損、視力低下、変視等ある患者さんにとってはなかなか狙いが定まりにくいです。「ノズルック」は点眼の中心が非常にわかりやすくなっていますので効果は高いでしょう。まずはアイベータからということですが、今後他の点眼にもどんどん広げてもらいたいです。
ありがとうございます。> 千寿さん


