院内研修〜アイベータ&ノズルック
昼休憩は千寿製薬の担当さんがおいでになり、同社の緑内障配合点眼剤「アイベータ」の改良について2点解説してくださいました。
1点目は防腐剤について。角膜上皮障害の原因となる塩化ベンザルコニウム(BAC)フリーとしたこと。緑内障患者さんは複数の点眼を使用せざるを得ないことも多く、角膜への影響が減らせることはありがたいです。
そして2点目は点眼ノズルの改良。ノズルに濃い色のリング状の鍔をつけて視認性を上げています。「ノズルック」・・オヤジのツボにささるネーミングセンスです。
点眼というのは正しくさすのは実は結構難しく、高確率に失敗しているというデータもあります。肝心の眼内に入らず目の周りにかかって多毛や色素沈着等副作用ばかり目立ったり、点眼の先が触れて不潔になってしまったり・・・。
「点眼効果がイマイチ?」なんて時には、そもそもうまく入っていない可能性も考えなくてはなりません。点眼が目に入らなければ薬効も何もありませんので、いかに成功するかが非常に大切です。患者さんにも「点眼は座ってやらず、寝そべってゲンコツ重ねてさしてね」(仰臥位げんこつ法)という指導をします。それでも視野欠損、視力低下、変視等ある患者さんにとってはなかなか狙いが定まりにくいです。「ノズルック」は点眼の中心が非常にわかりやすくなっていますので効果は高いでしょう。まずはアイベータからということですが、今後他の点眼にもどんどん広げてもらいたいです。
ありがとうございます。> 千寿さん