JOYの会へ

土曜の夜はスタッフさん達といっしょに「第6回鳥取県中西部眼科研究会 〜JOYの会〜」へ参加してきました。
「コンタクトレンズケアの問題点」と題し、特別講演頂いたのはコンタクトレンズの世界で大変高名な植田喜一先生(ウエダ眼科)でした。ケアやケア用品の問題点、乱視&遠近コンタクトレンズ処方のノウハウなど目から鱗の話も多く大変ためになりました。

特にケアの問題。コンタクトは一般の方が考えるよりずっと危険なもので、医療機器のなかでも上位の「高度管理医療機器」(ペースメーカー等と同じ)に分類されるのは訳があります。そのために眼科医は対面販売を重んじ、ケアの指導に力を入れているわけです。当院でも重々指導はしているのですが、まだまだ甘い部分があるなと反省させられました。
特に現在ケア用品の主流である消毒洗浄保存ができるマルチパーパスソリューション(MPS)の問題は知識としては知っていても、実際にデータで見せて頂くとショッキングな内容でした。もともと消毒効果が弱いばかりではなく、ケアのどこか一つかけても不十分となってしまう可能性があります。関連して眼科での対面販売で購入し指導を受けたはずの患者さんであってもケアがきちんとできている方がいかに少ないか!というアンケート結果も有りました。ましてやネット販売や非医療器具のカラーコンタクト使用者は言わずもがなです。
Pasted Graphic
手洗い確実なこすり洗いCLケースの洗浄&乾燥についても再度啓蒙すると共に、アカントアメーバも含めて消毒効果がダントツのヨード含有用品を当院で推奨する第一選択にする事も検討しようと思います。
大学時代にはアカントアメーバで長期入院を余儀なくされる可愛らしいお嬢様方を何人も見かけました。治療に伴う大変な苦痛や後遺症(視力低下や美容上の問題)はほんのちょっとのおしゃれとケア間違いの結果としては気の毒で仕方が有りませんでした。「これくらいなら大丈夫かな?」の自己流は厳禁です。